高千穂を自転車で登りました -前半-
こんにちは。去年の2/28~3/14に、ロードバイクで九州一人旅をしてきました。
元々は仲間と台湾一周を計画していたのですが、コロナの危険性を最優先に考え中止を決意。その代替案として急遽九州一周一人旅を立ち上げました(大学側からの許可は取っています)。
美味しい食べ物と新たな出会いで溢れ返った大満喫の旅。その中でも特に思い出になったのが、宮崎県の高千穂。「日本を代表する神話の里」とも称されている自然豊かな美しい場所です。
ここでは高千穂での思い出をつらつら書いていきます。高千穂以外の地域は気が向いたらまとめたい。
【3月1日】
この日は宮崎市→延岡市のムーブ。雨が酷かったので早めにネカフェに入って一晩過ごし、明日に向けて情報収集。飯が安かったので夜食も楽しみました。
【3月2日】
早起きしたものの、朝が弱い人間なので気分が上がらず。何より大学の成績がこの日発表される予定で、そわそわしながら走り出すことに。
本日は遊覧ボートで人気の「高千穂峡」を楽しみ、その後民宿「神楽の館」様にお邪魔させて頂く予定。素晴らしい料理も待っているということなので、気持ちを切り替えて行こう!
高千穂峡までの道のり。
ほとんど上り坂。因みに私は足が枝のように脆いので坂が大の苦手です。まあ好きな人なんて到底いるわけないですよね。
10:00
出発!
最高の天気でとても走りやすい!サイクリング日和ですね。 これがずっと続けば良いなと思ってました。
11:00
【⠀喜びも束の間⠀】
分かってはいたが、ここから先は傾斜のキツい坂が延々と続く地獄のトレーニング地帯。必死に漕いでも手押しより進みが遅い。
電動自転車になるおまじないを掛け続けましたが、無理でした。
12:00
干支大橋から撮った景色。青空、川、山、森、田んぼなど、自然豊かなメンバーが勢揃いした一枚。
休憩がてら暫く見蕩れていた。
【ご飯について】
残念ながら立ち寄れそうな食事処が民宿までありませんでした...非常にこじんまりとしているが、途中でコンビニを見つけたので食事がてら出来るだけ補給食を購入。
13:00
既に疲弊している状態だが、ここで大学の成績がフル単であることを確認し、元気を取り戻した。でも段々と心細く...
14:00
道が不安定で薄暗い感じ、走っていると脳内が危険なシナリオで埋め尽くされる。補給食もあっという間に減り、体力切れもそろそろ近い頃だ。
更にそこに圧倒的孤独感が加わり、私は完全なネガティブ人間に変わり果てた。早く人間に会いたい。
15:00
そして遂に「高千穂峡」の看板が...!
看板を見た私は、獲物を発見したハイエナの如く目を光らせて坂を猛スピードで下った。
道はいろは坂のように長く何度もうねっていて、ひんやりとした風を裂いていく疾走感のある走りには、蓄積された疲労も見事に吹っ飛ばされた。
坂の途中には駐車場がいくつかあった。レンタカーでやって来たであろう大学生軍団が車を停めて徒歩で下っていたので、私は彼らの横をドヤ顔で颯爽と走り抜けた。
さっきまでのお通夜状態は何だったのかと思わせるほど気持ちは浮かれてしまったが、ここで私はある事に気付く。
「もしかして、帰り上り?」
そう。帰りは今下っている道を再度上らなければならなかった。引き返したくなったが、もう時は既に遅く、私はイキイキとした自転車に最深部へと連れて行かれてしまった。
奈落の底へ...🚴
何はともあれ遂に到着!
外国人観光客と撮り合いっこした📸
到着した途端周りの人の強烈な熱視線を浴びます。写真を撮ってくれた外国人の方も思わず口から「crazy...」と漏らす。良いリアクションを頂いた。
あまり時間に余裕が無いので早速今から高千穂峡最大のお楽しみポイントである「遊覧貸しボート」に乗っていきます。
ボート乗り場に到着。
何時間も待つ日があると聞いていたから少し身構えていたけどこの日はすんなりでした。
料金大人1人4500円。そこそこするなと思ったら、どうやら2020年3月から値段が3倍になったらしい。アンラッキー!(当時3月2日)
それでは、
よいしょ。
奥の滝がパワースポットらしいのでそこを目指して漕いで行きます。時間が30分しかないのであまり呑気にはしていられない!
しかし、ここでアクシデントが発生。
ボートを漕ぐのが下手すぎて全く前に進まない。
そして独自の漕ぎ方で進んだら制御不能になってしまった。本当に恥ずかしい。
水の上で慌てふためくこと約10分。私の無様な様子を見たスタッフがコツを教えに態々こちらまで来てくれました。不器用ながらも何とか習得。助かった。
さて、残り20分です。タイムロスがかなり大きいですが、気を取り直して。
なんとか滝に近づきました。漕ぎ慣れても他のボートとぶつからないかヒヤヒヤします。
遂に滝の目の前に来ました。写真じゃ伝わりませんが、ただならぬ空気を感じます。張り詰めてます。
迫力のある滝、岩から流れ落ちる清流の音、ひんやりとした微風、岩肌にある苔の匂い、美味しい空気と五感フル活用です。
流石九州最強のパワースポット。この感覚をじっくりと味わいところだが、帰りの漕ぐ時間もあるので早めの退散へ。
【遊覧ボートの感想】
乗る価値は大いにあり。高千穂の自然の力を全身で体感することができ、心身ともにリフレッシュされます。貴重な体験をさせて頂きました。迷っている方は是非、そしてアクセスは必ず車で!
16:00
さて、無事にボートも楽しめたところで続いては民宿「神楽の館」に向かいます。残り15kmほど!
疲れを長引かせたくないのでここはさっさと行きたいところだが、
やはり待ち受けていた。
1時間前に満面の笑みで下ってた道が鬼に豹変。本当の地獄はここからだった。
そしてこのタイミングで補給食が切れ、空腹具合が限界を迎える。
「気合いで何とかしてやる、何れ到着する」
そう自分に言い聞かせるしかなかった。
限界のまま走り続け、果たして無事に辿り着くことが出来るのか。後半では、翌日の高千穂→大分までの様子も合わせて掲載したいと思います。
【後半に続く】